外国語字幕を日本語に差し替えてオリジナル字幕付きDVDを作る為の覚え書。

お手本は「字幕入りDVDを作っちゃおう!」です。
「MANUAL」というページのフローチャート右側の方法で製作しました。
字幕を差し替えるので、素材にするDVDは当然字幕付きを選びます。「Sub Titles:English」等と書いてある物を。
4G超のファイルを扱いますので、ハードディスクはFAT32では無理です。NTFSフォーマットに。

オーサリング方法―― IfoEdit を使う場合 DVDAutherGUI-J を使う場合

1)DVD Shrinkの作業
DVDShrink 元のDVDから”再編集モード”で本編部分のみ取り出して圧縮する。
字幕データ取り出し用VOBファイルは1GB毎に分割しないで1本に。(VOB-Aファイルとする)
「DVD Dcrypter」用にNeroで焼ける様1GBに分割した物も用意する。(VOB-Bファイルとする)
2)VOB-BファイルをNero等でDVD-VIDEOに焼く。一時的な物なのでRWで構わない。
3)DVD Decrypterの作業
DVD decrypter
DVD decrypter
2)で作ったDVD-Videoを映像ファイル、音声ファイル、字幕ファイル、チャプター情報ファイルに分割する作業。

「Setting」の「IFO Mode」のタブを開き、「Setting Additional Files」のチェックは一番上の「Stream Information」と「Chapter Information-IfoEdit」に付けておく。
「DVDAutherGUI」を使う場合のチャプター情報は「Chapter Information - Scenarist」が一番近い形式なのでチェックしておく。(上図)

「Mode」は「IFO Mode」。
「Stream Processingタブ」の「Enable Stream Processing」にチェックを入れ、下の窓に表示されている項目一つずつを選んでは「Demux」を指定する。(下図)

「ディスクからハードディスクへの絵」をクリックすると作業開始。
完了すると、長い名前の付いたファイルが数個、指定したフォルダの中に出来上がる。

4)DVD2AVIの作業
DVD2Avi 「Subtitle Workshop」でプレビューする為に使う動画Aviファイルを作る。(VOBファイルそのままでは字幕データと時間の同期が取れなかったりした為)
1)で作ったVOB-Aファイルを開き、音声出力を「WAV形式」にし、「プロジェクトの保存」をする。
5)Aviutlの作業
Aviutl 4)で作ったファイルを開き、さらに「音声の読み込み」で4)で出力されたWAVファイルを指定し、好みのコーデックで圧縮したAviファイルに出力する。
数時間かかったりするので、その間にお買い物でも。
6)SubRipの作業
Subrip-1
Subrip-2
1)で作ったVOB-Aファイルから英語字幕をテキストファイルに抽出する。

「オプション」→「拡張オプション」で、「文字設定」を「SHIFTJIS」、「VOBの字幕配置を使用」にチェックを入れる。
左上のVOBというアイコンをクリックするとウインドウが開くので(上図)、VOB-Aの保存されているフォルダを指定し、「言語ストリーム」に元にする外国語の字幕を選ぶ。
「動作設定」は「字幕をOCRを経由してテキスト化」。

「開始」ボタンを押すと字幕の読み取りが始まる。
ソフトが認識し切れなかった文字は、こちらに問い合わせて来るので、キーで入力してやる。(下図)
最初は1文字毎に訊いて来たりするが、そのうち学習して後半は殆ど自動で進む。

読み取り作業が終ったら、「VOBアイコン」の隣にあるアイコンを押し、「出力フォーマット」で「Sub Station Alpha (*.ssa)」を選び、「このフォーマットに変換」ボタンを押してファイルを保存する。

7)Subtitle Workshopの作業
Subtitle Workshop いよいよ日本語字幕への変換作業。

「設定」の基本設定中の「一般」→「文字コード」では、「オリジナル文の文字コード」「翻訳文の文字コード」の両方を「Shiftjis」にする。
「映像」の「プレビューモード」と「字幕表示」にチェックを入れる。
左側のフレームレートは、日本やアメリカのカラーコード(NTSC)なら29.97、PALなら25にする。
「編集」の「翻訳」→「翻訳モード」にチェックを入れる。

「ファイル」→「開く」→「オリジナルファイル」で、6)で作った英文字幕ファイル(*.ssa形式)を開く。
片端から赤い文字で「-未翻訳-」となっている部分を訳した日本語で埋めていく作業が延々と。
頑張りましょう。

画面上部の映像プレビューには、5)で作ったAvi形式のファイルを開く。

終ったら「保存」→「翻訳ファイルの保存」。
SubRip形式(*.srt)を選ぶ。

翻訳ソフトで一気に変換してしまう場合
英文字幕ファイルを読み込み、SubRip形式(*.srt)で保存するとテキスト形式のファイルになるので、まるごと翻訳ソフトにかける。
日本語化したテキストの通し番号や字幕表示時間の部分が、元の英文字幕ファイルと同じである事を確認して、テキスト形式で保存し、拡張子をsrtに変えると「SubtitleWorkshop」で読み込めます。

8)Srt2Supの作業
Srt2Sup

Srt2Sup

字幕にフォント、文字サイズ、色等の属性を付ける作業。

「SRT FIle」→「Open as Text」→7)で作った翻訳ファイル(*.srt)を開く。
「OK」を押すとファイルが読み込まれ、まん中右側のウインドウに化け文字が流れまくるが気にせず、読み込みが終了したらウインドウの下の「ALL」ボタンを押して全ての字幕行にチェックを入れる。

「Settings」→「Grobal」で文字の色、縁どりの幅、さらに「Grobal Font」でフォントの種類、ポイントを指定する。(上図)
私の場合は、「FGP丸ゴシック体-Ca-L」、サイズ22、透過背景赤、縁どり5ピクセル黒、文字色白、エイリアス灰色。

「Settings」→「IFO Colours」をチェックして画面下部に表示される、「IFOEdit」で使う16進数字のデータをメモしておく。(下図)

「SUP File」→「Save...」でSUPファイルとして保存する。

8')SubtitleCreatorの作業
SubtitleCreator この様に文字装飾の使えるツールもありまする。
起動すると白人のセクシー姐ちゃんが下着姿でこっち見てるので驚かないように。

「FIle」→「Open text subtitles」→ 「Save Sup」という流れは「Srt2Sup」と共通。しかもかなり速い。

ただ「IFO Colours」が表示されないので(しかも「Srt2Sup」と設定が違う様子)、「IFOEdit」でオーサリングした後は工夫が要ります。

9)IfoEditの作業
オーサリングのウインドウ
出来たDVDデータの情報
IFOEdit
DVDVideoへのオーサリング作業。

「オーサリング」→「DVD-Videoの新規作成」で開いたウィンドウ「DVDオーサリング / 多重化」にて、3)の「DVD Decrypter」で分割作成した画像ファイル、音声ファイル、チャプター情報ファイルを指定し、「字幕」に8)で作った字幕ファイル(*.sup)を指定する。
出力フォルダを指定してオーサリング開始。

「VIDEO_TS.IFO」と「VTS_01_0.IFO」の2つのファイルが作られて、ウインドウ上部に表示される。
ウインドウ下部にはDVDの情報が表示される。
左の例では字幕の1番目として日本語が、2番目に英語が出来ている。

更に「VTS_PGCITIT」→「VTS_PGC_1」とクリックして行き、下部ウインドウの「Color 0」〜「Color 3」までの数値を8)でメモしておいた16進数字に変更する。
「VTSセクタの修復」→「はい」で保存する。

「SubtitleCreator」でSup字幕ファイルを作った場合は、字幕の色情報を入れるのに市販のDVDのデータを使うという苦肉の策を。
日本語字幕の付いたDVDのVTS_01_0.IFOファイルを開き、「VTS_PGC_1」から「字幕の色情報」をコピーし、それを作成したDVD用データの「VTS_PGC_1」にペースト。

ちゃんと出来上がっているか、「DVD再生」で試し観してみる。

9')DVDAtuhterGUI-Jの作業 メニュー画面が作れるの
DVD AutherGUI-J

タイトル画像作成

新規メニュー作成
メニュー作成

字幕色指定
字幕ファイル選択

無事終了

「タイトルを追加」で3)の「DVD Decrypter」で分割作成した画像ファイルと音声ファイルを指定。
チャプターも形式に従って時間を指定。

720×480(NTSCの場合)のタイトルメニュー用のjpg画像を用意する。

jpg画像を「DVDAuthorGUI-J」の[静止画ビデオの作成]でm2v形式に変換する。
「フレーム数」の指定を求められる(デフォルトは1)が、1だと次のステップでタイトル編集画面に絵が表われず、15にしたらうまく行った。

「新しいタイトル・セットのメニューを追加する」で「ボタンを追加」し、ボタンの位置を右と下のスライドバーで動かしてjpg画像に書いた文字に合わせる。それぞれのボタンの動作を指定する。

「エクストラ」→「字幕の追加と編集」→で字幕ファイルを選ぶ。srt形式はフォントや表示位置などを選ぶ。
ファイルタイプをクリックするとsup形式ファイルも選択出来る。supファイルは同時に文字色を選択する。字幕色1が文字本体、字幕色2が縁どり、字幕色3がその間のボカシ部分。

「オーサリング」ボタンを押す。
保存するフォルダは新規作成されるので、名前を決める。数十分待つ。

成功しても失敗してもログが表示されるので参考に。

2010/07/14追記:WindowsXPで「実行時エラー'75': パス名が無効です」のエラーが出て使えなくなり、英語版の安定版最新バージョンに変えたところ、同じ環境で問題なくオーサリングできる様になりました。
10)DVD-Videoに焼き焼き 焼き損の無い事を祈りませふ